ギターをやってきて、かれこれ十数年になりました。
ギターの技術力はこれ以上上がる気がしませんが、音を楽しめるようにはなってきました。
自分なりに至ったものとして「曲への理解」と「ギターの研究」というのがあります。
そしてその一番根っこにあるものが「どれだけギターが好きであるか」ということです。
その曲をどれくらい聞きこんで、どれだけのアレンジが考えられて、その曲の良さはどこにあるのかを「理解」すること。
そして、その曲の良さをクラシックギターで表現するにはどうすればいいかを「研究」すること。
しかもアンサンブルで、しかも小規模で、しかもプライムギター主体のこのサークルで、です。
限られた練習スペース、限られた楽器、限られた期間、限られた人数、すべてに制約があります。
正直言って、国大ギター部の練習環境は恵まれているものとは言えません。
しかし、一人一人がどれだけ曲を理解し、どれだけギターについて研究を重ねるかで、それらはカバーできます。
そして理解や研究の原動力となるものが「ギターが好きである」ということです。
この箱から自分だけの音が出ることにどれだけ感動できるか。
鳴らした音がどんどん消えていく撥弦楽器の良さにどれだけ取りつかれているか。
クラシックギターにしか出せないやさしさ、悲しさ、儚さ、激しさにどれだけ虜にされているか。
サッカーの本田も言っていましたが、集団競技は結局のところ「個」がどれだけ力を出せるかだと思います。
その集合体が集団であり、このサークルでいえばアンサンブルになっていくと思います。
一人一人がどれだけ曲を理解し、ギターを研究していくか。
これがギターを楽しむ秘訣だと思います。
=1期 トヨ=