國學院大學ギターアンサンブル

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『安定したリズム感』・『イメージ』

2011年9月21日の活動が台風の影響で中止になり、4期に宿題を課しました。

「時計の秒針に合わせてギターを弾いて、それをケイタイの録音機能で記録せよ」というものでした。

それのねらいを書きます。

キーワードは、

『安定したリズム感』・『イメージ』です。







『安定したリズム感』

普段基礎練習やら曲やら、先輩が叩いてるのにあわせて練習していますね。

それがあたりまえになってしまっています。

しかし、「いざメトロノームにあわせて曲を弾いてごらん」というと、

遅くなっちゃったり早くなっちゃったり、つっかかって弾けなかったりします。

その原因は、普段からメトロノームであわせていないことにあります。

つまり、『安定したリズム感』をまだ習得していないからです。


『安定したリズム感』というのは、一定のスピードをキープしながらの安定した演奏を支えるための自分の心の中のメトロノームです。


自分の中の安定したリズム感を持っていないと、リズムを「支配」されます。

ほかの何かに自分をあわせようとすると、とたんに自分が崩れていく。

その現象が、「メトロノームにあわせてごらん」といわれて早くなっちゃったり遅くなっちゃったりとして表れているのだと思います。

それが曲中になると、「自分ではない他」にあわせなくいけなくなります。

それはアンサンブルの場合コンダクター(指揮者)であるかもしれないし、三重奏だったら他の二人にであるかもしれません。

独奏(ソロ)の演奏なら自分のペースで弾いてもらってもかまいませんが、合奏となるとそうにもいかないのです。

昨日、9月24日、天体を4期内の3,4人グループにわけて演奏してもらいました。

いざ自分だけになるとボロが出るはずです。今までうまく弾けてなかったのがばれてしまったでしょう。

俺が聞いてても「あぁずれてるぞー」というのがわかりました。

まだみなさんの中に『安定したリズム感』がなかったからでしょう、みなさん必死でした。



『安定した演奏』というのは『安定したリズム感』からきます。

『安定した演奏』というのは聞いている側に安らぎをもたらします、揺らぐことのない一定のリズムが、スッと心の中に入り込んでくれるからです。

『不安定な演奏』、つまりみなさんのずれちゃったり音をはずしちゃったり、音量が小さかったりっていうのは、聞いている側を緊張させてしまいます。

「え、大丈夫かな」って感じで。

4期のみなさんは、『安定した演奏』ができるために『安定したリズム感』を習得してください。

そのためには基礎練習の経験を積みましょう。

飽きるまで弾いてください。

自主練習のときは是非メトロノームを使ってください。






『イメージ』

「録音をせよ」というのは自分の音を客観的に聞けるようにと課した宿題でした。

4期のみなさんの録音を俺に聞かせたあと、必ず

「自分でやってみてどうだった?」

と聞きました。

「自分で思ったよりずれてたりした」
「聞いてみたらけっこうフレット移動のときに音が切れてたりした」

という意見がありましたが、それがわかればこの録音作戦は大成功です。


自分で弾いている音というのは案外自分ではわからないものです。

自分では気持ちよく完璧に弾いたつもりでも、実はちょっとずれてたり音が汚かったりして

客観的な、文字通りお客さんの立場で自分の音を聞くと、理想とかけはなれていたりすることがあります。

「客観的に見る」ということは、何事においても大切なことでしょう。

学校の勉強でもそうです。

算数の計算問題も、解いているときの自分の答えを、解き終わったあとの冷静な自分が見直してみたら間違っていたりします。

美術作品でも、作品を作りながら1回ちょっと離れてみて、「うーん」といいながら客観的に自分の作品を見直してみる。

この「見直す」という作業が、俺たちのギターでいう録音にあたります。

録音もしないで練習することは、いうなれば一発で計算問題を解いてそのまま答案を提出しちゃうことや、ノリで作った美術作品をそのできあがったノリで展覧会に出展してしまうことと一緒です。

間違いなく答案にはうっかりミスがありますし、ノリで作った作品なんて客は満足しません。

「洗礼された、研ぎ澄まされた何か」に客は感動し、拍手をくれるのです。



ここで大切になってくるのは、録音したものを聞いたときに自分がどう思うかです。

「自分でやってみてどうだった?」

と聞いて、

「ちょっとずれちゃったりしてると思いました。」

と答えてくれました。

俺は、「なるほどねぇ。で、他は?」

と聞くと

「わかんないです」

という人が数名いました。

本当は音のつなぎがスムーズでなかったり、音質が悪かったり、リズムが微妙にズレていたり、iとmの音が違かったりするのですが、本人はそれがわかりません。

4期はわからなくて当然です、ギター触って数ヶ月でそれが全てわかる人がいたら天才です。

要は、自分の中に『イメージ』を持っているかです。

自分の中に『イメージ』を持つのです。

「音階はスムーズな音の切り替わりとしっかりした音量で弾くんだ!iとmの音量はほぼ同じにして、一定のリズムで!音が高くなるにつれてちょっとだけ音量あげてみたりすれば、ちょっといい感じがするかもな!フレット移動では音がしっかりとつながるようにして、2度弾きもしない!」

自分の頭の中にそのような『イメージ』があれば、録音で客観的に聞いたときに、自分の『イメージ』と自分の弾いた音のギャップに気づくと思います。

そこで初めて「修正」という作業が発生します。

「修正」というのは、『イメージ』と実際の音とのギャップを埋めることです。

具体的に言うと、練習です。

練習しまくって、実際自分が出している音を、いかに理想の『イメージ』まで持っていくか。

この『イメージ』の理想が高ければ高いほど、人はひたすら練習をし、そのギャップを埋めようと思います。

逆に『イメージ』がなければ、自分の『イメージ』がないわけですから「実際の音とのギャップ」という概念すら発生しないので、「修正」という作業、つまり練習する気なんて起こりません。

「自分で聞いてどうだった?」と聞いても「わからない」となるわけです。


『イメージ』というものは、練習をする上でとても重要なことです。

練習中は、常に自分の中でイメージを持ちましょう。

自分の音ってしっかり人の心に届いてるかなぁとか。

それができているかどうかは、録音で確かめてください。



では『イメージ』というのはどうやって養えばいいのかという話をします。

それは、「たくさんの音楽に触れること」です。

このサークルで言うと、ギターが好ましいでしょうか。

プロの演奏を聞いてください。

洗礼された研ぎ澄まされた技術と感性、センスがにじみ出ています。

自分らでは考えられないような、透明感のある音、破壊力のある音、不思議な音、疾走感あふれる音。

感動してしまうほどです。

そのような音楽にたくさん触れて、自分の中の音楽的センスの肥やしにしてください。

そうすれば自分の中に『イメージ』が作られていきます。

「あのアーティストのあのきれいな音を、自分も弾いてみたい!!」という憧れを持ってください。

そして、現実の自分の音と正対して(真正面から向きあって)ください。

自分の音は、あのアーティストのような理想的な音が出せているでしょうか。

録音で聞いてみてください。

絶対ぼろぼろなはずです。

まずリズムからしてずれてたり、メロディが単調で歌えてなかったりするはずです。

それを客観的に聞いて、修正をかけてください、ただひたすらな練習です。

俺がいつも「たくさん音楽に触れろ」「いろいろ曲数を稼げ」「曲経験を増やせ」と言っている理由は

自分のイメージを育て上げていくため、そして実際自分の音がどう聞こえるかということに「気づく」ためのきっかけを作るためです。

たくさん曲を聴いて、たくさん曲数をこなして、たくさん自分に向き合ったものはどんどん伸びていきます。

俺が練習しろといわなくても勝手に練習しだします。

なぜなら、それが楽しくて仕方ないからです。

一度作り上げた『イメージ』はどこまでも膨れ上がって行き「もっと!もっと!」の源となります。

ギターアンサンブルをやるうえで、そして前提として一人のギターを弾くものとして

自分なりのイメージをしっかりと作り上げてください。

それがなければ本当に身のある練習は始まりません。





そしてこれはレギュラー向けの話になりますが、曲作りにおいて『イメージ』がないと曲は完成しません。

演奏会前の曲を「詰める」練習では、いかにこの『イメージ』にみんなの演奏を近づけるかという作業をおこなっています。

「龍馬」と「アラジン」は今回特に俺の中の『イメージ』は高いです。

だから演奏会前はむっちゃ厳しく指導します。俺の『イメージ』にみんなを近づけさせるためです。

並大抵の努力や練習では追いつかないと思います。合宿解散式で「今のみんなじゃ無理だ」と言ったのはそのためです。

「天体」と「オブラディ」は『イメージ』がありますか?

もしないとしたら、練習はただの音あわせで終わってしまいます。

「曲想を考える」ということは、楽譜上で自分の中の『イメージ』を再現する作業です。

その曲を何度も聴いて、自分の中に『イメージ』をつくってください。

練習の仕方を見れば、その人がその曲に対してどんなイメージを持っているかわかります。

ここは妥協せず、その曲をプロ並に仕上げるつもりで取り組んでください。

そのためにはその曲を愛してください。たくさん曲を聴いて、ギターに触れてください。

演奏会前の練習を楽しみにしています。






以上、『安定したリズム』・『イメージ』の話をしました。

『安定したリズム』も、出発点は『イメージ』です。

しかし『イメージ』の出発点は「ギターが好き」ということだったりします。

究極は「ギターが好き」から全てが始まります。

たくさん曲を聴いて、たくさん曲数をこなして、たくさん経験を積んでください。

きっと楽しいはずです。


→いろいろ曲聴けます。イメージ作りにどうぞ


=トヨ=
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by kgec | 2011-09-25 10:45 | ギターのお話

2009年2月9日 國學院大學ギターアンサンブル復活


by kgec